「今日だけキャンペーン価格」と契約を急がされ、回数券を購入してしまった
2026/9/5 ・ 回答: 島田旭雄 公開事例から
相談事例(公開されているもの)
美容関連のアプリで歯のセルフホワイトニングの体験を予約してサロンに出向いた。担当者から機器の使用方法の説明を聞いて自分で施術した。担当者から「定期的に施術したほうがよい」と言われ、10回分で3万円の回数券を勧められた。「今日だけのキャンペーン価格」と契約を急がされ、クレジットカードで決済した。冷静な判断ができないまま、契約をしてしまい、高額でもあるので解約したい。担当者から解約について説明はなく、書面も一切ない。帰宅後すぐに解約を申し出たが、解約不可と言われた。納得できない。 (2025年4月受付の公開されている相談事例をもとにしています。この場に届いた相談ではありません。)
回答
この回答は、国民生活センター「無料体験と思ったら…?「セルフホワイトニング」の契約トラブル」(2025-07-22)が公開している相談事例をもとに、運営者が「払う前に何を確認できたか」を型の記事から整理したものです。この場に届いた相談ではありません。事業者が同じ提案を受けたときも、確認する順番は同じです。
この型について
- サイトやアプリ、SNS の広告で「無料体験」「無料診断」「無料トライアル」を見て申し込む。予約時の案内には、体験だけなら料金がかかるとは書いていない。
- 当日、体験が終わってから「無料は今日契約する人だけの特典。体験のみなら料金が発生する」と言われる。有料になるならと、その場で契約する。
- 「今日だけのキャンペーン価格」と急がされ、回数券や前払いパックをその場でクレジットカードで決済する。解約についての説明はなく、書面もない。
- 決済のあとで「クーリング・オフの適用はない」「最低利用期間内の解約には違約金がかかる」「回数券は解約不可」と説明される。帰宅してすぐ解約を申し出ても、応じてもらえない。
国民生活センターには、歯のセルフホワイトニングでこの形の相談が寄せられています(2024年10月受付、2025年4月受付。10回分で3万円の回数券の例)。個人向けの美容の話ですが、経営者に来る「無料のサイト診断」「無料の業務システムのトライアル」「展示会の無料デモ」「無料セミナーのあとの個別相談」で、「今日申し込めば初期費用無料」「本日限りの価格」「掲載10回分の前払いパック」と言われる提案は、同じ順番です。無料のはずの話が、当日契約する条件に変わり、解約条件を聞かないまま払う。
払う前に確認できたこと
- 「無料」の条件を確かめる。 無料体験・無料診断が「今日契約する人だけ」になっていないか。予約時の案内(サイト、アプリ、メール)に、体験のみでも料金がかかると書いてあったか、画面を保存して見比べる。当日に初めて出された条件で、その場で払わない。
- 「今日だけ」と言われた日は、契約しない。 「同じ条件を明日以降にも出せるか」を聞き、出せないなら見送る。翌日に同じ条件が出る提案はいくらでもあります。出ない提案を急いで取る理由はありません。
- 解約条件を、決済の前に書面でもらう。 契約期間、最低利用期間、中途解約の条件、違約金の額。決済のあとに「解約には違約金がかかる」と説明される順番なら、書面が揃うまで止める。
- 回数券・前払いパックは、使い切れなかった分の扱いを確かめる。 返金の有無、有効期限、譲渡の可否。1回あたりの単価が安く見えても、使わなければ全額がこちらの負担です。
- クーリング・オフを当てにしない。 自分で機器や画面を操作する「セルフ」型のサービスや、事業として結ぶ契約は、特定商取引法のクーリング・オフや書面交付の対象にならない場合があるという制度があります。自分の場合に当てはまるかは、この場では判断しません。当てはまらない前提で、契約前に解約条件を確かめてください。
- その場での決済を求められたら、請求書払いにできるかを聞く。 できない理由と、決済後の返金手続きを書面で確かめてから払う。
相手に聞けた質問
そのまま読み上げるか、メールに貼り付けて使ってください。
- 無料体験(無料診断・無料トライアル)は、契約しない場合も無料ですか。有料になるなら、その条件は予約時のどこに書いてありましたか。
- 「今日だけ」の条件を、明日以降に同じ内容で出すことはできますか。できない理由を教えてください。
- 契約期間、最低利用期間、中途解約の条件、違約金の額を、決済の前に書面で示してください。
- 回数券・前払い分を使い切れなかった場合、返金・有効期限・譲渡はどうなりますか。書面で示してください。
- 支払いは請求書払い(法人口座への振込)にできますか。その場での決済を求める理由を教えてください。
- 書面を持ち帰って検討したいので、返答まで1週間いただけますか。
1 の答えが「今日契約する人だけ無料」なら、この型です。3 を出さずに決済を求める相手には、その日は払わないでください。
いま同じ状況にいる人へ
払う前なら。 「書面をもらってから返答する」と言って帰るだけで終わります。予約時の案内画面、広告、当日の説明で渡されたものは、消さずに保存してください。
払ってしまったなら。
- その日のうちに、解約したい旨をメールなど記録の残る方法で相手に送る。電話だけで済ませない
- クレジットカードで決済した場合は、カード会社にも事情を伝える。返金や解約の可否についての判断は、この場ではしません
- 契約書・利用規約・決済の控えを揃え、解約条件がどこに書いてあるか(書いていないか)を確かめる
相談先は、事業としての契約なら日弁連 ひまわりほっとダイヤル(0570-001-240)、個人としての契約なら消費生活センター(局番なし 188)です。
「レンタル」「乗り換えでキャッシュバック」と説明される型は こちら、月額の契約で解約手続きが分からない型は こちら にまとめています。
関連する型: 「無料体験」「無料診断」のつもりで行ったら、「今日契約する人だけ」と言われたとき
参考: 国民生活センター「無料体験と思ったら…?「セルフホワイトニング」の契約トラブル」(2025-07-22) https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20250722_1.html
関連する営業の型
この回答は判断ではなく、確認の手順と質問の整理です。契約の効力など法律に関わることは事業としての契約なら日弁連 ひまわりほっとダイヤル(0570-001-240)、個人としての契約なら消費生活センター(188)にご相談ください。