営業の型

「実質無料」の Wi-Fi ルーターや回線、法人携帯を勧められたとき

この型の特徴

  • 「コンセントに挿すだけ」「工事不要」「実質無料」で Wi-Fi ルーターや回線、法人携帯を勧められる。電話勧誘、携帯ショップの店頭、訪問で来る。
  • 本体代金を分割にして、同じ額を通信料の割引で相殺しているのが「実質無料」の中身。途中で解約すると割引が消え、本体代金の残債だけが残る。
  • 事務所にすでにネット回線があるのに、もう1本契約させられている。「速くなる」と言われたのに、つながりにくい。電話で聞いた料金と、届いた契約書の料金が違う。

国民生活センターには、上の形の相談が増えていると公表されています(2025年11月)。個人向けの事例ですが、事務所向けの Wi-Fi、光回線の乗り換え、法人携帯の提案は同じ構造で、「実質無料」「0円」という言葉は通信以外の提案(複合機、看板、点検)でも同じ使われ方をします。

「実質無料」の読み方

「無料」は、何かの代金を別の何かで相殺しているという意味です。

  • 何の代金を(本体、初期費用、工事費)
  • 何で(割引、ポイント、キャッシュバック)
  • 何か月かけて相殺しているか

この3つが書面にあれば、途中でやめたときに何が残るかが計算できます。なければ、無料ではなく「まだ金額を聞いていない」状態です。

払う前に確認すること

  1. 今ある回線・機器と重複しないか。 事務所にすでにネット回線があるなら、新しい機器を足す理由を自分の言葉で言えるか。言えなければ払わない。
  2. 本体代金と通信料金を分けて書いてもらう。 本体は一括か分割か、分割なら残債はいくらか。通信料金は月いくらで、何か月続くか。合計の月額と、契約期間中の総額を出す。
  3. 途中で解約した場合に残る金額を書面で確かめる。 本体の残債と解約料。契約直後と1年後の2つの時点で。
  4. 「実質無料」の内訳と、相殺が止まる条件を聞く。 解約した、プランを変えた、条件を満たさなかった、のどれで割引が消えるか。
  5. 無料の理由を相手に説明してもらう。 相手がどこで利益を得るのか(通信料、保守料、紹介料)が説明できない提案は、あとで払う場面が来ます。
  6. 通信速度や「つながる」の根拠を聞く。 事務所の場所での実測値、電波の状況を確かめられる期間があるか。
  7. 電話勧誘なら、契約前に説明書面をもらう。 電話で聞いた料金と書面の料金が一致するか見比べる。書面が来ないうちは契約しない。

相手に聞く質問

そのまま読み上げるか、メールに貼り付けて使ってください。

  1. 本体代金と通信料金を分けて、それぞれ月額・期間・総額を書面で示してください。
  2. 途中で解約した場合、本体の残債と解約料はいくらになりますか。契約直後と1年後の金額を教えてください。
  3. 「実質無料」の内訳を教えてください。何の代金を、何で、何か月かけて相殺していますか。
  4. 割引や相殺が途中で止まるのはどういう場合ですか。そのとき残る金額はいくらですか。
  5. 無料でご提案いただける理由を教えてください。御社はどこで利益を得ますか。
  6. 今の回線と何が変わりますか。事務所の場所での通信速度の根拠を示してください。
  7. 契約前に説明書面を送ってください。電話で聞いた料金と同じか確認してから返答します。

1 と 3 が書面で出てこない「実質無料」は、まだ金額を聞いていないのと同じです。

気になる点があるとき

契約前なら。 書面を待つだけです。急がせる理由を聞いてください。

契約後なら。 通信サービスには、契約書面を受け取ってから一定の期間内に申し出る制度(初期契約解除)があるものがあります。自分の契約が該当するかは、この場では判断しません。契約書と、勧誘時の資料や電話の記録を手元に置いて、事業としての契約なら日弁連 ひまわりほっとダイヤル(0570-001-240)、個人としての契約なら消費生活センター(局番なし 188)にご相談ください。通信サービスの相談は、総務省の電気通信消費者相談センターも窓口になります。

「月々定額」の他の型は 「レンタル」と言われた機器の契約カーリース・機器リース にまとめています。


参考: 国民生活センター 発表情報「コンセントに挿すだけで使える据置型Wi-Fiルーターが“実質無料”?-途中で解約するとルーター本体代金の支払いが必要に-」(2025年11月19日)。

この型で確認すること

確認手順

  1. 今ある回線・機器と重複しないかを先に確かめる。事務所にすでにネット回線があるなら、新しい機器を足す理由を自分の言葉で言えるか。言えなければ払わない。
  2. 本体代金と通信料金を分けて書いてもらう。本体は一括か分割か、分割なら残債はいくらか。通信料金は月いくらで、何か月続くか。合計の月額と、契約期間中の総額を出す。
  3. 途中で解約した場合に残る金額(本体の残債、解約料)を書面で確かめる。割引で相殺されている本体代金は、解約すると割引が消えて残債だけが残る。
  4. 通信速度や「つながる」の根拠を聞く。事務所の場所での実測値や、電波の状況を確認できる期間(お試し・初期契約解除の制度)があるか。
  5. 電話勧誘なら、契約前に説明書面をもらい、電話で聞いた料金と書面の料金が一致するか見比べる。書面が来ないうちは契約しない。

相手に聞く質問

  1. 本体代金と通信料金を分けて、それぞれ月額・期間・総額を書面で示してください。
  2. 途中で解約した場合、本体の残債と解約料はいくらになりますか。契約直後と1年後の金額を教えてください。
  3. 今の回線と何が変わりますか。事務所の場所での通信速度の根拠を示してください。
  4. 契約前に説明書面を送ってください。電話で聞いた料金と同じか確認してから返答します。

確認手順

  1. 「実質無料」「0円」は、何かの代金を別の何かで相殺している言い方。何の代金(本体、初期費用、工事費)を、何で(割引、ポイント、キャッシュバック)、何か月かけて相殺しているかを書いてもらう。
  2. 相殺が途中で止まる条件を確かめる。途中で解約した、プランを変えた、条件を満たさなかった、のどれで割引が消えて残債が出るか。
  3. 無料の理由を相手に説明してもらう。相手がどこで利益を得るのか(通信料、保守料、紹介料)が説明できない提案は、あとで払う場面が来る。
  4. 「無料」と言われたものにも、契約書と総額の見積を求める。無料なら見積はゼロになるはずで、ゼロにならない部分が本当の金額。

相手に聞く質問

  1. 「実質無料」の内訳を教えてください。何の代金を、何で、何か月かけて相殺していますか。
  2. 割引や相殺が途中で止まるのはどういう場合ですか。そのとき残る金額はいくらですか。
  3. 無料でご提案いただける理由を教えてください。御社はどこで利益を得ますか。
  4. 無料の部分も含めて、契約書と総額の見積書をください。

この型に関する回答

自分の案件で確認することを整理するには 質問票 を使ってください。