営業の型

「12回コース」「回数券」のように、回数や期間をまとめて前払いする契約を勧められたとき

この型の特徴

  • 「2年間で12回」「6回分をまとめて」のように、回数と期間を決めて先に全額を払う。1回あたりの単価が安く見えるように示される。
  • 契約してみると予約がなかなか取れない。自分の名前を言わずに予約の電話をすると取れる、という状況が起きる。
  • 予約が取れないので「解約したい」と伝えると、「別の契約をすれば予約が取れやすくなる」「追加すれば効果も期待できる」と勧められ、2つ目の契約を結んでしまう。それでも予約は取れないままになる。
  • 支払いはクレジットカードの一括払いかリボ払い、または信販会社の分割払いで、途中でやめたときにいくら戻るのか、誰と清算するのかが分からない。

消費者庁の相談事例では、2年間12回・合計18万円の契約を結び、予約が取れないので解約を申し出たところ別の契約を勧められ、2年間6回・合計6万6千円の契約を追加した例が紹介されています。エステの話ですが、経営者に来る「経営コンサル12回コース」「社員研修6回パック」「コーチングの年間コース」「保守訪問の回数券」「撮影の回数パック」は同じ構造です。回数と期間をまとめて先に払い、途中でやめるときの清算が決まっていない。

払う前に確認すること

  1. 総額・単価・有効期間を書面で確かめる。 いつまでに全回数を使い切るのか。期間内に使い切れなかった分は消えるのか、延長されるのか、返金されるのか。口頭の説明だけで払わない。
  2. 予約の取りやすさを数字で聞く。 予約できる枠は週に何件か、曜日と時間帯、何日前までに予約が必要か。予約が取れずに回数を消化できなかった場合に、期間の延長や返金があるかを書面でもらう。
  3. 途中でやめるときの清算方法を契約前に書面でもらう。 消化した回数分の単価が契約時の単価と同じか。解約料の額と計算根拠。返金の時期と方法。特定継続的役務提供という制度があり、エステ・語学教室・学習塾など6業種について中途解約時に請求できる額の上限が定められています(エステの場合、提供開始後は消化分の対価に加えて2万円か契約残額の10%のいずれか低い額まで)。ただし個人向けの制度で、事業として結んだ契約に当てはまるかは、この場では判断しません。
  4. 支払い方法を確かめる。 クレジットカードの一括払いか、リボ払いか、信販会社の分割払いか。途中でやめたときに、カード会社や信販会社との清算をどう進めるかを聞く。分割払いは、役務が止まっても支払いが続くことがあります。
  5. 解約を申し出たときの追加提案は、その場で決めない。 「別の契約をすれば予約が取れる」と言われたら、先に今の契約の清算額を書面で出してもらう。それを見てから次の話をする。
  6. 最初から多い回数で契約しない。 少ない回数で予約の取りやすさと中身を確かめ、必要なら追加する。「まとめると安い」は、使い切れる前提の話です。

相手に聞く質問

そのまま読み上げるか、メールに貼り付けて使ってください。

  1. 総額、1回あたりの単価、有効期間を書面で示してください。期間内に使い切れなかった回数はどうなりますか。
  2. 予約できる枠は週に何件ありますか。予約が取れずに回数を消化できなかった場合、期間の延長か返金はありますか。
  3. 途中でやめる場合の清算方法(消化分の単価、解約料の額と計算根拠、返金の時期と方法)を契約前に書面でください。
  4. 支払いはクレジットカードの一括払いですか、リボ払いですか、信販会社の分割払いですか。途中でやめたときのカード会社・信販会社との清算はどう進めますか。
  5. 今の契約の清算額を先に書面で出してください。それを見てから、追加の契約を検討します。

3 に「やめる場合の話は契約後に」と答える相手には、払う前に決める理由がありません。5 に答えず追加契約の話を続ける相手とは、今の契約の清算を先に終えてください。

気になる点があるとき

払う前なら。 書面をもらい、少ない回数で試せるか聞く。総額と清算方法を他社と比べてから返答する。

払ってしまったなら。

  • 予約を申し込んだ日時と結果を記録する。予約が取れないことが清算の話し合いの材料になります
  • やめたいと決めたら、口頭ではなく書面(記録が残る方法)で伝える。追加契約の提案には、清算額の書面をもらってから返答する
  • クレジットカードや信販会社の分割払いなら、カード会社・信販会社にも契約をやめる意思を伝え、支払いの扱いを確かめる
  • 中途解約時の清算額に上限を定める制度が個人向けにあります。自分の契約に当てはまるかは、下の相談先に確かめてください

相談先は、事業としての契約なら日弁連 ひまわりほっとダイヤル(0570-001-240)、個人としての契約なら消費生活センター(局番なし 188)です。

「無料体験」「今日だけ」で回数券を勧められる型は こちら、解約時に全額を請求される条件の型は こちら にまとめています。


参考: 消費者庁 特定商取引法ガイド 相談事例「エステティックサロンの契約を中途解約したときの清算金額を教えてほしい。」(掲載日不明)。

この型で確認すること

確認手順

  1. 総額、1回あたりの単価、有効期間(いつまでに全回数を使い切るか)を書面で確かめる。期間内に使い切れなかった分がどうなるか(消滅、延長、返金)を契約前に聞く。
  2. 予約の取りやすさを数字で確かめる。予約できる枠の数、曜日・時間帯、何日前までに予約が必要か。予約が取れずに回数が消化できなかった場合に、期間の延長や返金があるかを書面でもらう。
  3. 途中でやめるときの清算方法を契約前に書面でもらう。消化した回数分の単価が契約時の単価と同じか、解約料の額とその計算根拠、返金の時期と方法。特定継続的役務提供として中途解約時の請求額に上限を定める制度があるが、個人向けの制度であり、自分の契約に当てはまるかはこの場では判断しない。
  4. 支払い方法を確かめる。クレジットカードの一括払い・リボ払い、信販会社の分割払いのどれか。途中でやめたときに、カード会社や信販会社との清算をどう進めるかを書面で聞く。
  5. 解約を申し出たときに「別の契約をすれば予約が取れる」「追加すれば効果が出る」と勧められても、その場で決めない。先に今の契約の清算額を書面で出してもらい、それを見てから次の話をする。
  6. 最初から多い回数・長い期間で契約しない。少ない回数で予約の取りやすさと内容を確かめてから、必要なら追加する。

相手に聞く質問

  1. 総額、1回あたりの単価、有効期間を書面で示してください。期間内に使い切れなかった回数はどうなりますか。
  2. 予約できる枠は週に何件ありますか。予約が取れずに回数を消化できなかった場合、期間の延長か返金はありますか。
  3. 途中でやめる場合の清算方法(消化分の単価、解約料の額と計算根拠、返金の時期と方法)を契約前に書面でください。
  4. 支払いはクレジットカードの一括払いですか、リボ払いですか、信販会社の分割払いですか。途中でやめたときのカード会社・信販会社との清算はどう進めますか。
  5. 今の契約の清算額を先に書面で出してください。それを見てから、追加の契約を検討します。

この型に関する回答

自分の案件で確認することを整理するには 質問票 を使ってください。