小学生用の学習教材の購入を執ように勧誘された
2026/9/5 ・ 回答: 島田旭雄 公開事例から
相談事例(公開されているもの)
自宅にいたところ事業者から電話があり、小学生の子供の学力テストを受けることを勧められ、テストを受けることを承諾した。 数日後、教材の販売員2人が自宅を訪問し、テストを渡してすぐに帰った。 さらに数日後、テストを持って来た2人のうちの1人が自宅を訪問し、テストの採点後、一般的な教育の問題や勉強方法の話をしてから、良い勉強方法があると告げて、これを使えば希望の学校に入れるなどと言って教材を勧めた。 教材の金額を聞いたら高額だったため、何度も断ったが、販売員は執ように教材の勧誘を続けた。 この間、子供に昼食も作れず、また昼を過ぎても販売員が帰る気配がなかったので、長時間の勧誘に次第に疲れ、払える金額であれば契約してしまおうと思い契約した。 販売員は、訪問から5時間ほど経過した午後3時頃に帰った。 これ程の長時間にわたる執ようなセールスは、普通ではないと思った。 「無料の学力テストを実施しています」などとのみ告げ、教材の販売目的を隠し、消費者の警戒心をゆるませて家に入り込み、長時間居座る迷惑勧誘を行う事例が多くみられました。 (公開されている相談事例をもとにしています。この場に届いた相談ではありません。)
回答
この回答は、消費者庁が公開している相談事例をもとに、運営者が「払う前に何を確認できたか」を型の記事から整理したものです。この場に届いた相談ではありません。事業者が同じ提案を受けたときも、確認する順番は同じです。
この型について
- 最初は電話で「無料の学力テスト」「無料のサイト診断」「求人の無料分析」「電気代の無料診断」と言われる。商品名と金額は出てこない。診断だけならと訪問の日時を決める。
- 数日後に訪問があり、診断の用紙や資料を渡してすぐ帰る。さらに数日後、同じ担当者が結果を持って来る。
- 結果の説明から、一般的な話(教育の問題、集客の問題、採用の問題)に広がり、「良い方法がある」と商品の話になる。「これを使えば希望の学校に入れる」「テスト前にこの問題をするだけで80点以上は必ず取れる」という言い方で、効果を確実なものとして告げる。
- 金額を聞くと高額で、断っても勧誘が続く。昼を過ぎても帰らない。資料の事例では、訪問から5時間ほど経った午後3時に帰っている。
- 疲れて「払える金額なら契約してしまおう」と思い、契約する。
消費者庁の特定商取引法ガイドに、小学生用の学習教材でこの形の事例が載っています。家庭向けの話ですが、事務所や店舗に来る「無料のサイト診断」「無料の経営診断」「求人の無料分析」は、同じ順番です。**診断の名目で訪問の約束を取り、結果を見せてから効果を断言し、断っても帰らない。**営業中の店舗や仕事中の事務所では、「昼食が作れない」が「客が来ているのに接客できない」に置き換わります。
払う前に確認できたこと
- 最初の電話で何と言われたかを書き出す。 「無料の診断」とだけ聞いて、商品名と金額を聞いていないなら、訪問の目的は診断ではなく販売でした。診断結果の点数や順位は、販売のために作られた資料として見て、判断材料にしない。
- 「必ず」「確実に」「保証する」を契約書に書けるか確かめる。 効果の保証条項がなく、達成できなかったときの返金・解約の条件も書かれていないなら、その言葉は口約束です。払う金額の根拠にはなりません。
- 診断結果の根拠を書面でもらう。 何を基準に、誰が出した数字か。同じ診断を無料の公開ツールや他社で試して、数字が再現するかを見る。
- 断ってから帰るまでの時間を見る。 断ったあとも帰らない相手には、「今日は契約しません。お帰りください」と一度だけはっきり言い、それ以上の説明は聞かない。あいまいな返事は勧誘を長くします。疲れて「払える額なら」と思った時点で、判断ではなく退室のための署名になっています。
- その場では契約しない。 見積書と契約書を置いていってもらい、同じ内容(成果物、期間、総額、解約条件)を他社に見積もらせて、1週間後に返答する。「今日中に」と言われたら理由を聞いてメモに残す。
- 記録を残す。 訪問の日時、いた時間、言われた言葉(必ず・確実・保証)、断った回数を、その日のうちにメモにする。診断結果の紙と名刺は捨てない。
相手に聞けた質問
そのまま読み上げるか、メールに貼り付けて使ってください。
- 最初の電話では「無料の診断」と聞きましたが、今日の訪問の目的は何の販売ですか。商品名と金額を先に教えてください。
- 「必ず上がる」「効果を保証する」という説明を、契約書の条文として書いてもらえますか。達成できなかった場合の返金・解約の条件も書面で示してください。
- 診断結果の点数や順位は、何を基準に、誰が出したものですか。根拠となる資料をください。
- 今日は契約しません。見積書と契約書を置いていってください。1週間後にこちらから連絡します。
- 今日中に決めなければならない理由は何ですか。来週でも同じ条件で契約できますか。
2 で「契約書には書けない」と言われたら、効果の話はそこで終わりです。4 を言ったあとも帰らない相手とは、それ以上話す理由がありません。
いま同じ状況にいる人へ
払う前なら。 契約しないと伝えて、帰ってもらうだけで終わります。何度言っても帰らないときは、警察相談専用電話(#9110)や110番に連絡することも選択肢に入れてください。診断結果の紙、名刺、最初の電話の日時はメモに残しておきます。
契約してしまったなら。
- 訪問販売で、勧誘の目的を告げずに訪問すること、断った相手に勧誘を続けること、効果が確実であるかのように告げることを禁じる制度(特定商取引法)があります。また、契約から一定期間内に書面で申し出る制度(クーリング・オフ)があります。事業として結んだ契約に当てはまるかは、この場では判断しません
- 契約書、見積書、診断結果の紙、訪問の記録(日時・いた時間・言われた言葉)をそろえてから相談先に連絡する
- 支払いがまだなら、相談するまで払わない。分割払いや信販会社が入っているなら、その会社にも事情を伝える
相談先は、事業としての契約なら日弁連 ひまわりほっとダイヤル(0570-001-240)、個人としての契約なら消費生活センター(局番なし 188)です。
「無料体験」から今日だけの契約に進む型は こちら、断っても何度も電話や訪問が来る型は こちら にまとめています。
関連する型: 「無料の診断」で訪問を受け、「必ず効果が出る」と言われ、断っても帰らないとき
参考: 消費者庁 特定商取引法ガイド「小学生用の学習教材の購入を執ように勧誘された。」(不明) https://www.no-trouble.caa.go.jp/case/doortodoorsales/case06.html
関連する営業の型
この回答は判断ではなく、確認の手順と質問の整理です。契約の効力など法律に関わることは事業としての契約なら日弁連 ひまわりほっとダイヤル(0570-001-240)、個人としての契約なら消費生活センター(188)にご相談ください。