営業の型

「無料の診断」で訪問を受け、「必ず効果が出る」と言われ、断っても帰らないとき

この型の特徴

  • 最初は電話で「無料の学力テスト」「無料のサイト診断」「求人の無料分析」「電気代の無料診断」と言われる。商品名と金額は出てこない。診断だけならと訪問の日時を決める。
  • 数日後に訪問があり、診断の用紙や資料を渡してすぐ帰る。さらに数日後、同じ担当者が結果を持って来る。
  • 結果の説明から、一般的な話(教育の問題、集客の問題、採用の問題)に広がり、「良い方法がある」と商品の話になる。「これを使えば希望の学校に入れる」「テスト前にこの問題をするだけで80点以上は必ず取れる」という言い方で、効果を確実なものとして告げる。
  • 金額を聞くと高額で、断っても勧誘が続く。昼を過ぎても帰らない。資料の事例では、訪問から5時間ほど経った午後3時に帰っている。
  • 疲れて「払える金額なら契約してしまおう」と思い、契約する。

消費者庁の特定商取引法ガイドに、小学生用の学習教材でこの形の事例が載っています。家庭向けの話ですが、事務所や店舗に来る「無料のサイト診断」「無料の経営診断」「求人の無料分析」は、同じ順番です。**診断の名目で訪問の約束を取り、結果を見せてから効果を断言し、断っても帰らない。**営業中の店舗や仕事中の事務所では、「昼食が作れない」が「客が来ているのに接客できない」に置き換わります。

払う前に確認すること

  1. 最初の電話で何と言われたかを書き出す。 「無料の診断」とだけ聞いて、商品名と金額を聞いていないなら、訪問の目的は診断ではなく販売でした。診断結果の点数や順位は、販売のために作られた資料として見て、判断材料にしない。
  2. 「必ず」「確実に」「保証する」を契約書に書けるか確かめる。 効果の保証条項がなく、達成できなかったときの返金・解約の条件も書かれていないなら、その言葉は口約束です。払う金額の根拠にはなりません。
  3. 診断結果の根拠を書面でもらう。 何を基準に、誰が出した数字か。同じ診断を無料の公開ツールや他社で試して、数字が再現するかを見る。
  4. 断ってから帰るまでの時間を見る。 断ったあとも帰らない相手には、「今日は契約しません。お帰りください」と一度だけはっきり言い、それ以上の説明は聞かない。あいまいな返事は勧誘を長くします。疲れて「払える額なら」と思った時点で、判断ではなく退室のための署名になっています。
  5. その場では契約しない。 見積書と契約書を置いていってもらい、同じ内容(成果物、期間、総額、解約条件)を他社に見積もらせて、1週間後に返答する。「今日中に」と言われたら理由を聞いてメモに残す。
  6. 記録を残す。 訪問の日時、いた時間、言われた言葉(必ず・確実・保証)、断った回数を、その日のうちにメモにする。診断結果の紙と名刺は捨てない。

相手に聞く質問

そのまま読み上げるか、メールに貼り付けて使ってください。

  1. 最初の電話では「無料の診断」と聞きましたが、今日の訪問の目的は何の販売ですか。商品名と金額を先に教えてください。
  2. 「必ず上がる」「効果を保証する」という説明を、契約書の条文として書いてもらえますか。達成できなかった場合の返金・解約の条件も書面で示してください。
  3. 診断結果の点数や順位は、何を基準に、誰が出したものですか。根拠となる資料をください。
  4. 今日は契約しません。見積書と契約書を置いていってください。1週間後にこちらから連絡します。
  5. 今日中に決めなければならない理由は何ですか。来週でも同じ条件で契約できますか。

2 で「契約書には書けない」と言われたら、効果の話はそこで終わりです。4 を言ったあとも帰らない相手とは、それ以上話す理由がありません。

気になる点があるとき

払う前なら。 契約しないと伝えて、帰ってもらうだけで終わります。何度言っても帰らないときは、警察相談専用電話(#9110)や110番に連絡することも選択肢に入れてください。診断結果の紙、名刺、最初の電話の日時はメモに残しておきます。

契約してしまったなら。

  • 訪問販売で、勧誘の目的を告げずに訪問すること、断った相手に勧誘を続けること、効果が確実であるかのように告げることを禁じる制度(特定商取引法)があります。また、契約から一定期間内に書面で申し出る制度(クーリング・オフ)があります。事業として結んだ契約に当てはまるかは、この場では判断しません
  • 契約書、見積書、診断結果の紙、訪問の記録(日時・いた時間・言われた言葉)をそろえてから相談先に連絡する
  • 支払いがまだなら、相談するまで払わない。分割払いや信販会社が入っているなら、その会社にも事情を伝える

相談先は、事業としての契約なら日弁連 ひまわりほっとダイヤル(0570-001-240)、個人としての契約なら消費生活センター(局番なし 188)です。

「無料体験」から今日だけの契約に進む型は こちら、断っても何度も電話や訪問が来る型は こちら にまとめています。


参考: 消費者庁 特定商取引法ガイド 事例「小学生用の学習教材の購入を執ように勧誘された。」(掲載日不明)。

この型で確認すること

確認手順

  1. 最初の電話で何と言われて訪問を受け入れたかを書き出す。「無料の診断・テスト・分析」とだけ言われ、商品名と金額を聞いていないなら、訪問の目的は診断ではなく販売だったと考えて、診断結果を判断材料にしない。
  2. 「必ず上がる」「確実に取れる」「効果を保証する」と言われたら、その言葉を契約書に書けるかを確かめる。契約書に効果の保証条項がなく、達成できなかったときの返金・解約の条件も書かれていないなら、その説明は口約束で、払う金額の根拠にならない。
  3. 診断結果(点数・順位・ランク)が何を基準に、誰が出したものかを書面で確かめる。同じ診断を自分で無料の公開ツールや他社で試して、数字が再現するかを見る。
  4. 断ってから帰るまでの時間を見る。営業中の店舗や仕事中の事務所で、断ったあとも帰らない相手には「今日は契約しません。お帰りください」と一度だけはっきり言い、それ以上の説明は聞かない。疲れて払える額なら契約しようと思った時点で、判断ではなく退室のための署名になっている。
  5. その場では契約せず、見積書と契約書を置いていってもらう。同じ内容(成果物、期間、総額、解約条件)を他社に見積もらせ、1週間後に返答する。「今日中に」と言われたら、その理由を聞いてメモに残す。
  6. 訪問の日時、いた時間、言われた言葉(必ず・確実・保証)、断った回数を、その日のうちにメモに残す。診断結果の紙と名刺は捨てない。

相手に聞く質問

  1. 最初の電話では「無料の診断」と聞きましたが、今日の訪問の目的は何の販売ですか。商品名と金額を先に教えてください。
  2. 「必ず上がる」「効果を保証する」という説明を、契約書の条文として書いてもらえますか。達成できなかった場合の返金・解約の条件も書面で示してください。
  3. 診断結果の点数や順位は、何を基準に、誰が出したものですか。根拠となる資料をください。
  4. 今日は契約しません。見積書と契約書を置いていってください。1週間後にこちらから連絡します。
  5. 今日中に決めなければならない理由は何ですか。来週でも同じ条件で契約できますか。

この型に関する回答

自分の案件で確認することを整理するには 質問票 を使ってください。