研修・講座・レッスンなど「月ごとに続くサービス」を、様子を見てから決めるつもりで契約したとき
この型の特徴
- 広告を見て問い合わせの電話をしたら、「ちょうど近くにいる者がいるので、すぐ伺います」とその日のうちに訪問され、パンフレットと簡単な説明だけで、その場で契約書に署名する流れになる。
- こちらは「何回か受けてみて、合えば長く続ける」つもりで契約する。相手もその場ではそれを否定しない。ところが契約書には「入会後は最低6か月分の指導をお受けください」という最低期間が書いてある。
- 途中でやめるときの条件が、「月謝1か月分(開始後3か月までは違約金2万円を追加)」「費用の返金は一切行わない」のように、契約書の中にだけ書いてある。口頭では説明されていない。
- 「2時間で1コマ」と聞いていたのに、実際に来た講師は「45分ごとに15分休憩を入れる。休憩なしなら1時間30分で終わり」と言う。1コマの定義が、契約時の説明と現場で違う。
- 講師や担当者は相性がよくても「約2か月しか続けて担当できない」運用になっていて、相性を見て決めるという前提が最初から成り立たない。
- 1か月でやめたいと伝えると、乱暴な口調で「6か月以上の契約だと書面に明記している。1か月分の授業料と違約金2万円を払ってもらう」と言われる。
消費者庁の特定商取引法ガイドに載っている家庭教師派遣の事例です。月謝3万6千円に違約金2万円が加わり、1か月でやめるために5万6千円を請求されました。子どもの家庭教師の話ですが、社員向けの語学研修、経営者向けの集客講座、コーチング、パソコン教室、営業研修など、事業として受ける「月ごとに続く講座型サービス」は、同じ構造で契約します。 相性を見て決めるつもりで署名した書面に、最低期間と解約時の額が書いてある。この順番が問題です。
払う前に確認すること
- 「最低○か月」を自分で探す。 契約書の中に「入会後○か月分はお受けください」「最低受講期間」という記載がないかを、署名する前に読む。口頭で「試してから決めればいい」と言われても、書面に最低期間があればそちらが契約の内容になります。
- 途中でやめるときの額を、自分で計算して書き出す。 「月謝1か月分+違約金」「開始後3か月までは追加で2万円」のように、やめる時期で額が変わる書き方になっていることがあります。契約前に、1か月目・3か月目・6か月目にやめた場合の額を、それぞれ出しておく。
- 「返金は一切行わない」があるか見る。 まとめて先払いする契約では、この一文があると残りの期間分が戻らない前提になります。先払いの総額は、戻らない前提で払える額かどうかで見る。
- 1コマの定義を書面で確かめる。 何分か、休憩を含むか、質疑の時間を含むか。「2時間」と聞いていて、実際の指導が1時間30分なら、単価は説明の1.33倍です。単価は、書面の定義で割って出す。
- 担当者が交代する運用かどうかを聞く。 講師や担当者との相性で決めるつもりなら、「続けて担当するのは約2か月まで」という運用があると、相性を見て決める意味がなくなります。
- 問い合わせの当日に訪問されても、その場では署名しない。 「近くにいるのですぐ行く」は、こちらが急ぐ理由になりません。書面を持ち帰り、最低期間・解約時の額・1コマの定義の3点を読んでから返答する。
相手に聞く質問
そのまま読み上げるか、メールに貼り付けて使ってください。
- 最低受講期間はありますか。あるなら何か月で、契約書のどこに書いてありますか。
- 契約から1か月でやめた場合、3か月でやめた場合に払う額はそれぞれいくらですか。内訳(受けた分の料金、違約金、その他)を書面で示してください。
- 先に払った費用のうち、途中でやめたときに戻る分と戻らない分を教えてください。
- 1コマ(1回)は何分ですか。休憩や質疑の時間は含まれますか。講師が休憩を取った場合、指導時間は短くなりますか。
- 担当者は同じ人が続けますか。交代する場合の目安の期間と、交代時にこちらが選べるかどうかを教えてください。
- 契約書を持ち帰って検討したいので、返答まで1週間いただけますか。
1 と 2 に口頭でしか答えない相手とは、書面が来るまで契約しない。4 の答えが契約時の説明と違うなら、単価を計算し直してから決める。
気になる点があるとき
払う前なら。 書面を持ち帰って、上の3点(最低期間・解約時の額・1コマの定義)を読むだけで終わります。「その場で決めてほしい」と言われたら、理由を聞いて、それでも持ち帰る。
契約してしまったなら。
- 契約書、パンフレット、説明を受けた日時と内容のメモ、やり取りの記録を残す。電話での説明は、日付と相手の名前と言われた内容を書いておく
- 契約書に書かれた解約の手続き(解約通知書の請求、郵送、期限)を、書面のとおりに進める。電話で伝えただけでは手続きが始まらない書き方になっていることがある
- 個人向けの契約には、語学教室・家庭教師・学習塾・パソコン教室などを対象に、途中でやめるときに事業者が請求できる額の上限を定めた特定継続的役務提供という制度があります(家庭教師なら、受けた分の対価に加えて5万円か1か月分の対価のいずれか低い額まで)。この制度は消費者向けの契約を対象にしたもので、事業として結んだ契約や自分の場合に当てはまるかは、この場では判断しません
- 乱暴な口調で請求されても、その場で振り込まない。額の根拠を書面で求めてから相談先に持ち込む
相談先は、事業としての契約なら日弁連 ひまわりほっとダイヤル(0570-001-240)、個人としての契約なら消費生活センター(局番なし 188)です。
解約条件そのものが「全額請求」になっている型は こちら、月額の契約で解約手続きが分からない型は こちら、「今日だけ」「無料体験」から契約を急がせる型は こちら にまとめています。
参考: 消費者庁 特定商取引法ガイド 事例「家庭教師派遣契約を中途解約する際の精算方法に納得できない。」(掲載日不明)。
この型で確認すること
確認手順
- 契約書の中に「最低○か月」「入会後○か月分はお受けください」という最低受講期間の記載がないかを、署名する前に自分で探す。口頭で「何回か試して決めればいい」と言われても、書面に最低期間があればそちらが契約の内容になる。
- 途中でやめるときに払う額を、自分で計算して書き出す。「月謝1か月分+違約金」「開始後3か月までは追加で2万円」のように、時期によって額が変わる書き方になっていることがある。資料の事例では月謝3万6千円に違約金2万円が加わり、1か月でやめるのに5万6千円の請求だった。
- 「費用の返金は一切行わない」という記載があるか確かめる。まとめて先払いする契約では、この一文があると、残りの期間分が戻らない前提で総額を見ることになる。
- 1コマ・1回の定義(何分か、休憩を含むか、質疑の時間を含むか)を書面で確かめる。事例では「2時間で1コマ」と説明されたが、講師側は休憩を除いた1時間30分で終わる契約だと理解していた。単価は、この定義で割って出す。
- 担当者が短期間で交代する可能性があるか聞く。講師や担当者との相性で決めるつもりなら、「続けて担当するのは約2か月まで」といった運用があると、相性を見て決める意味がなくなる。
- 問い合わせの当日に訪問されても、その場では署名しない。書面を持ち帰り、最低期間・解約時の額・1コマの定義の3点を読んでから返答する。「近くにいるのですぐ行く」は、こちらが急ぐ理由にならない。
相手に聞く質問
- 最低受講期間はありますか。あるなら何か月で、契約書のどこに書いてありますか。
- 契約から1か月でやめた場合、3か月でやめた場合に払う額はそれぞれいくらですか。内訳(受けた分の料金、違約金、その他)を書面で示してください。
- 先に払った費用のうち、途中でやめたときに戻る分と戻らない分を教えてください。
- 1コマ(1回)は何分ですか。休憩や質疑の時間は含まれますか。講師が休憩を取った場合、指導時間は短くなりますか。
- 担当者は同じ人が続けますか。交代する場合の目安の期間と、交代時にこちらが選べるかどうかを教えてください。
- 契約書を持ち帰って検討したいので、返答まで1週間いただけますか。
この型に関する回答
- 家庭教師派遣契約を中途解約する際の精算方法に納得できない
2026/9/5
自分の案件で確認することを整理するには 質問票 を使ってください。