「分電盤の点検に行きます」という電話のあと、その場で交換工事を勧められたとき
この型の特徴
- 「電力会社の委託を受けている」「送配電会社の関係で」と名乗る電話で、分電盤やブレーカーの点検を持ちかけられる。こちらから頼んでいない。
- 訪問して点検したあと、「分電盤が古い」「漏電の可能性がある」「すぐ交換しないと火事になる」と言われ、その場で交換工事の契約を迫られる。
- 「漏電による火災には保険が下りない」「分電盤は15年で交換すると法律で決まっている」という説明がつく。公表された資料では、これらの説明は事実と異なるとされています。
- 契約したあとで契約先の電力会社に確認すると、「その業者は当社とは関係ない」と言われる。
国民生活センターには、この形の相談が2024年度に入って急増していると公表されています(2024年11月末までで461件。前年同期の18件の約25倍)。相談事例では、電話のあとに訪問を受け、点検後に「漏電する可能性があり危険」と言われて約23万円で交換を契約し、後から委託の話が事実でなかったと分かっています。個人の住宅の話として公表されていますが、店舗・事務所・工場にも分電盤とブレーカーはあり、「電力会社の委託で保安点検に伺います」という電話は事業所にも来ます。経営者が不在の時間に従業員が応対し、点検を受け入れてしまうことも起きます。頼んでいない点検が、その日のうちに交換工事の契約に変わる。
払う前に確認すること
- 点検の依頼元を、自分の契約先に直接確かめる。 相手が言った番号ではなく、契約書や請求書に載っている電力会社の窓口にかける。「委託を受けている」という言葉は、契約先が「関係ない」と答えた時点で前提が崩れます。
- 自社の電気設備の保安体制を先に確認する。 低圧で受電している店舗・事務所には、送配電事業者側が4年に1回程度行う法定の調査という制度があります。高圧で受電している(キュービクルがある)なら、契約している電気管理技術者や保安法人がいます。交換が必要かどうかは、まずそちらに聞く。自分の場合にどの制度が当てはまるかは、この場では判断しません。
- その場で契約しない。 「今すぐ交換しないと火事になる」「保険が下りない」「法律で決まっている」と言われたら、根拠を書面で求めて持ち帰る。本当に危険だと言うなら、必要なのは交換契約ではなく「いま何を止めるべきか」の説明と、別の電気工事業者による確認です。
- 「漏電の可能性」の根拠を数値でもらう。 何を測ったか(絶縁抵抗など)、いくつだったか、基準値はいくつか。数値のない「古いから危険」は判断材料にしない。
- 見積の中身を揃えて相見積を取る。 分電盤の型式・回路数・工事範囲・電気工事業の登録番号・工事を行う者の資格を見積書に書いてもらい、同じ条件で別の電気工事業者に見積を頼む。前払いを求められたら理由を聞く。
- 点検の受け入れは経営者が決める、と店・事務所で決めておく。 電話での申し出をその場で受けない、従業員だけの時間帯に訪問を入れない。この2つで、この型の入口はほぼ閉じます。
相手に聞く質問
そのまま読み上げるか、メールに貼り付けて使ってください。
- 点検の依頼元はどこですか。委託元の会社名と担当部署を教えてください。こちらから契約先に直接確認します。
- 「漏電の可能性がある」と判断した根拠は何ですか。測定した項目と数値、基準値を書面でください。
- 「法律で交換時期が決まっている」「保険が下りない」という説明の根拠(法令名と条文、保険約款の該当箇所)を書面で示してください。
- 見積書に、分電盤の型式・回路数・工事範囲・電気工事業の登録番号・工事を行う者の資格を記載してください。
- 今日は契約しません。見積を持ち帰り、契約している電力会社と別の電気工事業者に確認してから返答します。2週間いただけますか。
1 の答えを契約先に確認して食い違えば、それ以上話す理由がありません。2 と 3 に書面で答えられない相手の「危険」は、判断材料になりません。
気になる点があるとき
払う前なら。 契約書にサインせず、見積と相手の名刺、点検時に見せられた写真や説明を保存して、契約先の電力会社に確認するだけで終わります。
契約してしまった、工事がまだなら。
- 契約書の題名、当事者、工事日、支払い条件、解約に関する条項を読み、写しを手元に置く
- 個人向けの訪問販売にはクーリング・オフという制度があります。事業として結んだ契約に当てはまるかどうかを含め、自分の場合にどうかは、この場では判断しません
- 工事日の前に、下の相談先に連絡する
工事が終わっているなら。 工事完了報告書と、交換前後の測定値の記録を求める。契約している電気管理技術者か、別の電気工事業者に、交換された機器と工事の状態を見てもらう。
相談先は、事業としての契約なら日弁連 ひまわりほっとダイヤル(0570-001-240)、個人としての契約なら消費生活センター(局番なし 188)です。
点検を入口にした工事全般は こちら、「行政」「委託」「提携」を名乗る電話は こちら、電力会社を名乗る電気料金の切替の話は こちら にまとめています。
参考: 国民生活センター 発表情報「『分電盤の点検に行きます』の電話から始まる勧誘に注意-2024年度に急増しています-」(2025年1月15日公表、2025年1月21日更新)。
この型で確認すること
確認手順
- 点検の依頼元を、相手が言った番号ではなく、自分が契約している電力会社(契約書・請求書に載っている窓口)に直接確認する。「電力会社の委託」「送配電会社の関係」と名乗られても、契約先が「関係ない」と答える事例が公表されている。
- 自社の電気設備の保安体制を先に確認する。低圧で受電している店舗・事務所には、送配電事業者側が4年に1回程度行う法定の調査という制度がある。高圧受電(キュービクル)なら、契約している電気管理技術者・保安法人がいる。交換が必要かどうかは、まずそちらに聞く。自分の場合にどの制度が当てはまるかは、この場では判断しない。
- 「今すぐ交換しないと漏電で火事になる」「漏電火災には保険が下りない」「15年で交換すると法律で決まっている」と言われたら、その場で契約せず、根拠を書面で求めて持ち帰る。公表された資料では、法律・保険に関するこれらの説明は事実と異なるとされている。本当に危険だと言うなら、交換契約ではなく「いま何を止めるべきか」を聞き、別の電気工事業者に見てもらう。
- 「漏電の可能性」の根拠として、測定した項目(絶縁抵抗など)と数値、基準値を書面でもらう。数値のない「古いから危険」は判断材料にしない。
- 見積書に、分電盤の型式・回路数・工事範囲・電気工事業の登録番号・工事を行う者の資格を書いてもらい、同じ条件で別の電気工事業者から相見積を取る。前払いを求められたら理由を聞く。
- 電話での点検の申し出は経営者が受けるかどうかを決め、従業員だけの時間帯に訪問を受け入れないことを店・事務所で決めておく。
相手に聞く質問
- 点検の依頼元はどこですか。委託元の会社名と担当部署を教えてください。こちらから契約先に直接確認します。
- 「漏電の可能性がある」と判断した根拠は何ですか。測定した項目と数値、基準値を書面でください。
- 「法律で交換時期が決まっている」「保険が下りない」という説明の根拠(法令名と条文、保険約款の該当箇所)を書面で示してください。
- 見積書に、分電盤の型式・回路数・工事範囲・電気工事業の登録番号・工事を行う者の資格を記載してください。
- 今日は契約しません。見積を持ち帰り、契約している電力会社と別の電気工事業者に確認してから返答します。2週間いただけますか。
この型に関する回答
自分の案件で確認することを整理するには 質問票 を使ってください。